外壁塗装が始まると、お住まい全体がビニールで覆われているのを見て驚かれたことはありませんか?
「窓まで全部ふさがれてる。」
「なんだか家がラッピングされているみたい。」
初めて外壁塗装をされるお客様からは、このようなお声をいただくことがあります。
この作業は**「養生(ようじょう)」**と呼ばれる工程です。
「塗料が飛ばないようにビニールを貼るだけでしょ?」
そう思われる方も多いのですが、実は養生は塗装工事の中でも非常に重要な工程の一つです。
私たち職人の間では、
「養生を見れば、その職人の仕事が分かる」
と言われることもあります。
今回は、あまり目立たないけれど、とても大切な養生について分かりやすくご紹介します。
養生とは何をする作業?
養生とは、塗装しない場所をビニールや専用のテープで保護する作業です。
例えば、
- ・窓ガラス
- ・アルミサッシ
- ・玄関ドア
- ・タイル
- ・エアコン室外機
- ・給湯器
- ・植木や植栽
- ・土間や駐車場
など、塗料が付いてはいけない場所を丁寧に覆っていきます。
どんなに経験豊富な職人でも、塗装中には細かな塗料の飛散が起こることがあります。
そのため、お客様の大切なお住まいを守るために養生は欠かせません。
しかし、養生の役割はそれだけではありません。
養生が仕上がりを左右します
外壁と窓枠の境目を思い浮かべてみてください。
真っ直ぐきれいに塗られている家を見ると、とても美しく感じますよね。
実は、その真っ直ぐなラインは塗る技術だけではありません。
養生テープが真っ直ぐ貼られているからこそ、美しい境界線になるのです。
もしテープが少し曲がっていたり、浮いていたりすると、塗装が終わったあとにラインがガタガタになってしまいます。
完成した時に目に入る美しい仕上がりは、養生の段階から決まっていると言っても過言ではありません。
実は職人の性格まで表れる工程です
現場では、養生を見れば職人の仕事ぶりが分かると言われることがあります。
例えば、
・テープがシワだらけ。
・ビニールがたるんでいる。
風が吹くたびに「バタバタ」と大きな音がしている。
こうした現場を見ると、
「細かいところは気にしていないのかな。」
という印象を受けます。
反対に、
テープが真っ直ぐ貼られ、
ビニールもしっかり固定されている現場は、とてもきれいに見えます。
もちろん養生だけで職人を判断することはできません。
しかし、
細かな作業を丁寧に行う職人は、塗装そのものも丁寧なことが多いと私たちは感じています。
養生には実はたくさんの種類があります
「ビニールを貼るだけ」と思われがちな養生ですが、実際には場所によって使う材料を変えています。
例えば、
・窓ガラスには窓用の養生。
・床には滑りにくい養生。
・アルミ部分には糊残りしにくいテープ。
など、それぞれ適した材料があります。
もし粘着力の強いテープを古いサッシや木部に貼ってしまうと、剥がす時に表面まで傷めてしまうことがあります。
だから私たちは、
「どこでも同じテープ」
ではなく、
場所ごとに適した養生材を選んで施工しています。
こうした細かな積み重ねが、お客様のお住まいを守ることにつながります。
工事中の生活にも配慮しています
養生をすると、
「窓は開けられるの?」
「エアコンは使えるの?」
と心配される方もいらっしゃいます。
確かに工事内容によっては窓を開けられない日もあります。
しかし、
換気したい窓がある場合や、生活上どうしても開けたい場所がある場合は、事前にご相談いただければできる限り対応しています。
また、エアコンについても室外機を完全に塞ぐことはありません。
専用のカバーを使用し、空気の流れを確保しながら施工するため、ほとんどの場合は普段通り使用できます。
塗装工事は数日で終わるものではありません。
だからこそ、工事中もできるだけ普段通り生活できるよう配慮することも、私たちの仕事だと考えています。
職人として思うこと
養生は、塗装が終わればすべて剥がしてしまいます。
つまり、完成後には見えなくなる工程です。
だからこそ、「多少雑でも分からない」と思えば手を抜くこともできてしまいます。
しかし私たちは、そういう見えなくなる工程ほど丁寧に行うことが大切だと思っています。
外壁塗装は、完成した外壁だけが評価される仕事ではありません。
下地処理や高圧洗浄、そして養生など、一つひとつの工程を丁寧に積み重ねることで、初めて長持ちする塗装になります。
派手さはありませんが、養生には職人の考え方が表れるのです。
まとめ|養生は「家を守るため」と「きれいに仕上げるため」の大切な工程です
養生は、単に塗料が飛ばないようにするためだけの作業ではありません。
美しい仕上がりをつくるため。
お客様の大切なお住まいを守るため。
そして工事期間中も安心して生活していただくため。
そのすべてにつながる大切な工程です。
完成すると見えなくなってしまうからこそ、どれだけ丁寧に施工するかが職人の腕の見せどころでもあります。
私たち小林塗装では、塗装だけでなく、こうした見えなくなる工程にも一切妥協せず、一つひとつ丁寧な施工を心掛けています。
