同じ大きさの家なのに見積りが10万円、20万円違うのはなぜ?職人が現地調査で見ている本当のポイント

「同じ30坪くらいの家なのに、どうして見積りが20万円も違うんですか?」

外壁塗装のお見積りをしていると、お客様からこのようなご質問をいただくことがあります。

確かに、お住まいの大きさが同じなら、工事費用も同じくらいだと思われるかもしれません。

ですが、私たち職人は建物の大きさだけで見積りを作ることはありません。

現地調査では、

「この家は下塗りを一回増やした方がいいな。」

「屋根の傷みがかなり進んでいる。」

「今回は通常の施工では耐久性が出ない。」

そんなことを考えながら、一軒一軒違う見積りを作っています。

今回は、一級塗装技能士として20年以上現場に立ってきた経験から、見積り金額が変わる本当の理由をお話しします。


見積りは「家の大きさ」ではなく、「家の状態」で決まります

外壁塗装は、車の修理によく似ています。

同じ車種でも、小さな擦り傷だけの車と、大きな事故でフレームまで傷んでいる車では、修理内容も費用も大きく違いますよね。

住宅もまったく同じです。

同じ30坪のお住まいでも、

・新築時の塗膜がまだ残っている家

・チョーキングが進行している家

・屋根の防水性能が落ちている家

・前回の塗膜が劣化している家

では、必要な工事がまったく違います。

だから私たちは、

「30坪だから○○万円です。」

という見積りは作りません。

建物全体を診断し、

「この家を長持ちさせるには何が必要なのか。」

それを考えて見積りを作っています。


私たちが一番見ているのは「下地の状態」です

現地調査で最初に見るのは、

実は塗料ではありません。

シリコンにするか。

フッ素にするか。

無機にするか。

その前に、

今の外壁や屋根がどんな状態なのか。

これを細かく確認します。

例えば、

外壁を触った時のチョーキング。

ひび割れの有無。

塗膜の傷み具合。

屋根の色あせや吸水状態。

これらを見ることで、

その建物にどんな施工が必要なのかが見えてきます。


同じ塗料でも施工方法は変わります

ここは意外と知られていません。

例えば、

同じシリコン塗料を使う場合でも、

すべてのお住まいが同じ工程になるわけではありません。

外壁の傷みが少なければ、

メーカーが定める標準仕様で十分な耐久性を発揮できます。

しかし、

外壁が著しく劣化し、下地が塗料を吸い込んでしまう状態では、同じ工程では十分な塗膜が形成できません。

つまり、

同じ塗料だからといって、施工方法まで同じではないということです。


なぜ4回塗りをご提案することがあるのか

「4回塗りって、3回塗りより良いんですよね?」

このようなご質問をいただくことがあります。

私たちの答えは、

「必ずしもそうではありません。」

です。

4回塗りが目的ではありません。

例えば、

屋根の劣化が進み、防水性能がほとんどなくなっている場合。

外壁が塗料をどんどん吸い込んでしまう場合。

このような状態では、

通常の下塗り一回では、塗料が下地に吸われてしまい、本来必要な塗膜の厚みを作ることができません。

そのため、

下塗りをもう一度施工する。

または、

状態に応じて工程を一つ増やす。

このようなご提案をすることがあります。

つまり、

**「4回塗りだから良い工事」ではなく、「その家に必要だから4回塗りになる」**のです。


屋根は外壁以上に傷んでいることもあります

現地調査をしていると、

外壁よりも屋根の方が傷んでいる住宅は少なくありません。

屋根は毎日、

強い紫外線。

雨。

風。

夏の猛暑。

冬の寒さ。

これらを直接受けています。

そのため、

見た目以上に防水性能が低下しているケースがあります。

屋根の状態によっては、

外壁とは違う施工方法をご提案することもあります。

これも見積り金額が変わる理由の一つです。


見積りの差は「利益」ではなく「工事内容」の差です

見積り金額が高くなると、

「利益を多く取っているのでは?」

と思われる方もいらっしゃいます。

ですが実際は違います。

例えば、

下塗り材を一回多く使用する。

下地補修を丁寧に行う。

屋根の吸い込みを止めるために材料を追加する。

これらはすべて、

建物を長持ちさせるために必要な工程です。

つまり、

見積りの差は利益ではなく、

その建物に必要な施工内容の違いなのです。


職人として伝えたいこと

20年以上、さまざまなお住まいを見てきましたが、

同じ家は一軒もありません。

同じ30坪でも、

同じ築15年でも、

劣化の進み方はまったく違います。

だから私たちは、

最初から決まった見積りを作ることはありません。

現地調査で建物をしっかり診断し、

必要な補修を見極め、

その家に一番合った施工方法をご提案しています。

必要なければ標準の3回塗り。

必要であれば4回塗り。

この判断こそが、

職人の経験と技術だと考えています。


まとめ|見積りの違いには必ず理由があります

「同じような家なのに、どうして見積りが違うの?」

その答えは、

建物の状態が一軒一軒違うからです。

私たちは価格を上げるために工程を増やしているのではありません。

建物を少しでも長持ちさせるために、

そのお住まいに本当に必要な施工をご提案しています。

だから、小林塗装では「4回塗りだから安心」とは言いません。

「その家に必要だから、この施工方法をご提案しています。」

これが私たちの考える、本当に長持ちする外壁塗装です。

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