築15年なのに見積りが数十万円変わる理由。職人が現地調査で見ている本当のポイント

「同じくらいの大きさの家なのに、どうして見積りがこんなに違うの?」

館林市で現地調査をしていると、お客様からよくいただくご質問です。

築年数もほぼ同じ。

30坪前後のお住まい。

見た目もそれほど変わらない。

それなのに、あるお住まいは100万円台前半で工事ができる一方、別のお住まいは100万円台後半になることもあります。

「業者によって利益が違うから?」

「高い塗料をすすめられているから?」

そう思われる方も少なくありません。

ですが、私たち職人が見積りを作る時に見ているのは、家の大きさでも築年数でもありません。

一番大切なのは、

『今、その建物がどんな状態なのか』

です。

今回は、一級塗装技能士として20年以上現場に立ってきた経験から、見積りが数十万円変わる本当の理由をお話しします。


見積りは「坪数」ではなく「建物の状態」で決まります

外壁塗装は車の修理によく似ています。

同じ車種でも、

少し擦り傷がある車と、

事故でフレームまで損傷した車では、

修理方法も費用も大きく違いますよね。

住宅もまったく同じです。

同じ築15年でも、

・塗膜がまだしっかり残っている家

・外壁全体がチョーキングしている家

・屋根が紫外線で大きく傷んでいる家

・前回の塗装が丁寧に施工されている家

では、必要な工事がまったく違います。

だから私たちは、

「30坪だから○○万円です。」

という見積りは作りません。

建物全体を細かく確認し、

「この家をあと10年、15年守るためには何が必要なのか。」

それを一つずつ積み上げて見積りを作っています。


私たちが最初に見るのは「塗料」ではありません

現地調査では、

「シリコンにしますか?」

「フッ素にしますか?」

そんな話をいきなり始めることはありません。

まず見るのは、

外壁や屋根がどれくらい傷み、どれだけ塗料を吸い込む状態になっているのか。

ここです。

例えば、

外壁を触った時のチョーキング。

ひび割れの深さ。

塗膜の残り具合。

そして屋根の防水性能。

同じ築15年でも、

状態は本当にバラバラです。

この診断を間違えてしまうと、

どんな高性能な塗料を使っても本来の性能を発揮できません。


同じ塗料でも、施工方法は同じではありません

これは意外と知られていません。

例えば、

同じシリコン塗料。

同じフッ素塗料。

同じ無機塗料。

を使用するとしても、

すべてのお住まいが同じ工程になるわけではありません。

外壁や屋根の劣化が少なければ、

メーカーが定める標準仕様で十分です。

しかし、

塗膜が傷み、

下地が塗料をどんどん吸い込んでしまう状態では、

通常の3回塗りでは十分な塗膜が形成できないことがあります。

その場合は、

下塗り材を変更したり、

状態によっては下塗り工程を一回追加したりと、

建物の状態に合わせて施工方法を変えます。


「4回塗りだから良い工事」ではありません

最近では、

「4回塗り!」

「5回塗り!」

という広告も見かけます。

ですが、

私たちは塗り回数を売りにしているわけではありません。

例えば、

屋根の劣化が進み、

下塗り材が一回では吸い込まれてしまう。

外壁の劣化が激しく、

通常の施工では十分な塗膜が作れない。

そんな時だけ、

下塗りを追加するご提案をしています。

つまり、

4回塗りが良いのではありません。

その家に必要だから4回塗りになる。

これが私たちの考え方です。

逆に状態が良ければ、

メーカー仕様通りの3回塗りが最適です。

必要以上に工程を増やすことはありません。


実は、高圧洗浄をすると初めて分かることがあります

現地調査ではできる限り建物を確認します。

しかし実は、

本当の状態は高圧洗浄をして初めて見えてくることがあります。

長年の汚れ。

コケ。

古い塗膜。

これらが落ちることで、

「ここまで劣化していたのか。」

と初めて分かるケースがあるのです。

特に屋根は、

地上からでは分からない劣化が見つかることも珍しくありません。

そのため私たちは、

洗浄後にも改めて建物の状態を確認しています。


必要なら工程は増やします。でも追加料金はいただきません

例えば高圧洗浄後、

想像以上に屋根が塗料を吸い込む状態だった。

外壁の傷みが予想より進んでいた。

そんなケースがあります。

そのまま予定通り施工してしまえば、

工事は予定通り終わります。

ですが、

それでは長持ちしないことを私たちは知っています。

だから必要だと判断した時は、

下塗りを追加したり、

施工方法を変更することがあります。

もちろん、

材料も増えます。

手間も増えます。

それでも、

そのことを理由に追加料金をいただくことはありません。

なぜなら、

それは建物を長持ちさせるために必要な施工だからです。

私たちは、

見積り通りに工事を終わらせることより、

10年後も安心して住める塗装をすることを大切にしています。


職人として思うこと

20年以上現場で仕事をしてきましたが、

私は一度も、

「築15年だからこの工事ですね。」

という判断をしたことがありません。

築15年でも、

状態が良いお住まいはたくさんあります。

反対に、

築12年でも補修が必要なお住まいもあります。

だから私たちは、

決まった工事をおすすめするのではなく、

一軒一軒のお住まいを診断し、

その家に合った施工をご提案しています。

それが職人の仕事だと思っています。


【小林塗装の考え方】

私たちは、

見積書を作っているのではありません。

そのお住まいが10年後、15年後も安心して暮らせるための工事計画を作っています。

だから現地調査だけでなく、

高圧洗浄後の状態まで確認し、

必要だと判断した施工は責任を持って行います。

そして、

洗浄後に想定以上の劣化が見つかり、

工程を追加したとしても、

そのことを理由に追加料金をいただくことはありません。

建物を長持ちさせるために必要な施工をする。

それが職人として当たり前だと考えているからです。


まとめ|見積りが数十万円違うのには、必ず理由があります

同じ築15年。

同じくらいの大きさのお住まい。

それでも見積りが数十万円変わることがあります。

その理由は、

利益でも、

営業トークでもありません。

建物の状態が一軒一軒違うからです。

小林塗装では、現地調査から施工完了まで「その家に本当に必要な工事は何か」を第一に考えています。

だから私たちは、決まった工程を当てはめるのではなく、そのお住まいに合わせて施工方法を判断します。

「必要だからやる。」

その積み重ねが、10年後、15年後の安心につながると信じています。

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