「ALCって丈夫な外壁材なんですよね?」
館林市で外壁塗装の現地調査をしていると、ALCのお住まいにお住まいのお客様から、このようなご質問をいただくことがあります。
確かにALCは、耐久性や耐火性などに優れた外壁材です。
そのため、
「丈夫な外壁なら、そもそもなぜ塗装が必要なの?」
と思われる方もいるかもしれません。
実は、ALCを長く良い状態で維持するために、とても重要なのが**「水から守ること」**です。
ALCは非常に優れた外壁材ですが、塗装職人の立場から見ると、
「丈夫だから何もしなくていい外壁」ではありません。
むしろALCの特徴を理解して、塗膜や目地を適切に維持することが重要な外壁材です。
今回は館林市で20年以上塗装工事に携わってきた職人の立場から、ALC外壁と「水」の関係について詳しくお話しします。
そもそもALCとはどんな外壁?
ALCは「軽量気泡コンクリート」と呼ばれる建材です。
内部に細かな気泡を多く含んでいることが大きな特徴で、一般的なコンクリートとは構造が異なります。
軽量でありながら、耐火性や断熱性などにも優れているため、住宅だけでなくさまざまな建物に使用されています。
ここまで聞くと、
「やっぱりALCなら安心じゃないか」
と思いますよね。
もちろん、ALC自体は非常に優れた外壁材です。
ただし、ここで知っておいていただきたい特徴があります。
それが、
ALCは水を吸わせないように維持することが非常に重要な外壁材
だということです。
ALCは「水に弱い」と言われるのはなぜ?
ALC内部には非常に細かな気泡があります。
そのため、表面を保護している塗膜の防水性が低下すると、水分の影響を受けやすくなります。
ここで勘違いしてほしくないのは、
「ALC=弱い外壁」という意味ではないことです。
ALCは正しく防水性を維持してあげれば、非常に優れた外壁材です。
問題になるのは、
塗膜や目地の劣化を長期間放置して、水が入りやすい状態になってしまうこと。
だからALCのメンテナンスでは、単純に「色があせたから塗り替える」という考え方だけでは足りません。
私たち職人は、
ALCに水を吸わせない状態を維持できているか
という目線で建物を確認しています。
ALCを水から守っているのが「塗膜」です
ALC外壁を見ていると、ALCそのものが雨を防いでいるように感じるかもしれません。
しかし、ALCを雨水などから守るうえで重要な役割を担っているのが、表面の塗膜です。
新築時からALCの表面には仕上げが施され、防水性を確保しています。
ところが外壁は毎日、
紫外線、雨、風、暑さ、寒さなどにさらされています。
当然、塗膜も永久にはもちません。
時間が経つにつれて、
色あせ、チョーキング、細かなひび割れなどの劣化症状が現れてきます。
つまりALC外壁の塗装は、
「家をきれいにするためだけの工事」ではありません。
劣化した塗膜を作り直し、ALCを再び水から守る。
これがALC塗装の非常に大きな目的です。
ALCは外壁面だけ見ればいいわけではありません
ここからが、ALCの現地調査で特に重要なところです。
ALC外壁にはパネル同士の目地があります。
そして窓などの開口部周辺にもシーリングが施工されています。
そのためALCの防水を考える場合、
外壁表面の塗膜だけ確認して終わりではありません。
私たちは現地調査で、
外壁の塗膜は劣化していないか。
ひび割れはないか。
目地に異常はないか。
窓周りはどうか。
ALC自体に欠損などが出ていないか。
こういった部分を確認していきます。
外壁面が一見きれいでも、別の部分から劣化が進んでいる可能性があるからです。
特に注意したいのが「ひび割れ」です
ALC外壁で注意したい症状の一つが、ひび割れです。
ただし、
ひび割れがあれば全部同じ補修をすればいいわけではありません。
どこに出ているのか。
どの程度の幅なのか。
表面だけなのか。
ALC自体に影響しているのか。
目地周辺なのか。
開口部周辺なのか。
職人はこういった部分を見ながら、補修方法を判断します。
細かなひび割れであれば塗装工程の中で対応できる場合もありますが、状態によっては塗装前に補修が必要です。
ひび割れをただ塗料で隠してしまうことと、原因や状態を確認してから塗装することは全く違います。
ここはALC塗装で非常に大切な部分です。
ALCは「傷んでから塗ればいい」とは限りません
ALCの場合、私たちが避けたいのは、
ALCそのものに水分の影響が出るまで放置することです。
塗膜が多少色あせている程度であれば、適切な下地処理を行って塗装することで対応できることがあります。
ところが、塗膜や目地の劣化を長期間放置してしまえば、補修する場所が増える可能性があります。
そうなれば、
「外壁塗装だけの予定だったのに、補修工事も必要になった」
ということにもなりかねません。
だからALCは、
壊れてから直すというより、防水性が失われる前にメンテナンスする
という考え方が大切です。
ALCだから高級塗料を塗れば安心、でもありません
ここも私たちが大切にしている考え方です。
シリコン、ラジカル、フッ素、無機など、外壁塗装にはさまざまな上塗り塗料があります。
もちろん上塗り塗料の性能は重要です。
ですがALCの場合、
高耐久の上塗り塗料を選べば、それだけで安心というわけではありません。
どんなに良い上塗り材を使っても、下地やひび割れ、目地などに問題があれば、ALCを適切に守ることはできません。
だから小林塗装では、ALC外壁の場合、
「何を塗るか」だけではなく、「今のALCがどんな状態なのか」
をまず確認します。
そのうえで必要な補修、下地処理、下塗り、上塗りを組み立てていきます。
なぜ小林塗装ではALCを基本4回塗りで考えるのか
ここで前回のお話につながります。
小林塗装では、ALC外壁の状態を確認したうえで、基本的に
シーラー → フィラー → 中塗り → 上塗り
という4回塗りで考えています。
シーラーで密着性を高め、
フィラーで必要な厚みをつけて下地を整え、
その上から中塗り・上塗りを施工する。
単純に、
「ALCは水に弱いから1回多く塗っておけば安心」
という考えではありません。
ALCの特徴を考えたうえで、それぞれの材料に役割を持たせて塗膜を作っていく。
4回塗りだから凄いのではなく、そのALCに必要な工程を考えた結果として4回になる。
これが私たちの考え方です。
館林市でALC外壁の塗装を検討している方へ
ALCは丈夫で、非常に優れた外壁材です。
だからこそ、
「丈夫だからまだ大丈夫だろう」
と考えて、メンテナンスのタイミングを逃してほしくありません。
ALC外壁で大切なのは、
水を入れないこと。
そのためには、
塗膜だけではなく、目地、ひび割れ、開口部周辺など、建物全体の状態を見る必要があります。
そして劣化が大きくなる前に、必要な補修と塗装を行う。
これがALCを長く良い状態で維持するために大切だと私たちは考えています。
まとめ|ALCは「丈夫だから塗らなくていい」外壁ではありません
ALCは耐久性や耐火性などに優れた外壁材です。
一方で、水分の影響を受けないよう、表面の塗膜や目地などの防水性を維持することが非常に重要です。
だからALC外壁の塗装は、
単なる「色の塗り替え」ではありません。
ALCを水から守り、外壁材そのものを長持ちさせるためのメンテナンスです。
館林市でALC外壁の塗装をご検討されている方は、
「どの塗料が一番長持ちしますか?」
だけではなく、
「今、うちのALCはどんな状態ですか?」
と聞いてみてください。
私たち小林塗装がALCの現地調査で大切にしているのも、まさにそこです。
良い塗料を選ぶ前に、まずALCの状態を正しく見る。
そして、その建物に必要な補修と塗装を行う。
それがALC外壁を長く守るための基本だと考えています。
